チャンス

「チャンスは、それに備えている者に微笑むものだ」と言う名言がある。
いわゆるチャンスというものは大きく分けて2つのパターンがある。1つ目は予告もなくいきなり目の前にやってくるもので、ことわざで例えるのなら「棚からぼた餅」。思いがけない偶然によって幸運が舞い込んでくる。その瞬間に強い追い風が吹くことで、実力以上の結果を手にしてしまう。それ故、次に同じような偶然はまず起こらない。たった1度の奇跡ではその後は低迷するだけだ。
もう1つは自らの意思で厳しい世界に飛び込んで、ひたむきに試行錯誤と創意工夫を繰り返し、その結果、これまでより実力が上がって飛躍の機会を掴むことで、ことわざで例えるのなら「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。本物もなるためには平々凡々に生きていては到底不可能なこと。危機感を抱いて困難なことでも挑戦するのみ。美術家になりたいのならこれくらいの覚悟が必要になるだろう。