初心者根性

フランスの小説家 ジュール・ルナールの「芸術家とは、才能があって、いつでも初心者のつもりでいる人間のことだ」という言葉がある。何ごとも慣れてくると慢心を起こしやすい。いつの間にか制作し始めた頃の謙虚な気持ちを失い、天狗になっていい気分で酔いしれる。そんなお山の大将の揺るぎなき自信は成長することの妨げになるだけ。

だから、自分と異なる世代の人たちとコミュニケーションを図ってみよう。いつも通りの慣れ親しんだことばかりしていては、新しい創造へ踏み込むためのアイディアが枯れてしまう。あえて教えられる側に身を置いてみる。一から学び直すつもりで耳を傾ければ、いくつになっても初々しく気持ちで、物事に接して感性を響かせていけるはずだ。

それ故、いくつになっても好奇心を掻き立てるために初心者根性を大切にしていこう。とりあえず自分の殻から抜け出し、常識や固定観念を拭い去ろう。新鮮な空気や刺激を受け入れて、一歩でも二歩でも前に進めたらいい。新しいことを学びたびに若さが発展していく。他言をヒントにして目の付け所を変えて学べば、実年齢ではなく本物の若さを手にすることができるだろう。