「人間はな、人生という砥石でゴシゴシこすられなくちゃ、光るようにはならないんだ」という名言がある。
いわゆる川の中の石ころは水に流されていくうちに、いろいろなものとぶつかり合いながら、いつの間にか角が取れて丸くなっていく。要するに、石ころは川の中で何かにぶつからなければ、いつまで経ってもキザキザした形のまま。川の流れの勢いに乗って、様々なものにぶつかり合うことで、尖った角が取れて丸い形になっていくのだ。
美術家も同じこと。いくら良い素質があっても、自分ひとりの力だけでは、才能を引き出すことはできない。美術について本気で語り合えるコミュニケーションが求められてくる。ダイヤモンドはダイヤモンドによって研磨するように、人の才能は人との触れ合いによって磨かれる。つまり、互いに影響し合えれば、互いに成長できるだろう。
