若さ故

一昨日の午後、13歳の中学生が今描いている最中の絵を見せるために姿を現す。実はここのところ、同じ理由でよくやって来る。とにかく純度100%の年齢。何ごとも鋭く本質を射抜こうとする。だから、中途半端なことを言ったら容赦がない。どこまで噛み砕いて言葉にできるのかを問われる。とてもスリリングな時間だ。鍛えてもらっている。

とにかくやる気満々。美術のことなら自発的に学んだり、ネットで情報収集するなど、その行動力は半端じゃない。この熱意が功を奏して、応募総数約2700点のキッズ絵画コンクールで佳作賞を受賞する(入賞77点、入選148点、団体賞56点)。生命力に溢れた緻密な作品は審査員のお眼鏡にかなった。厳しい審査をかいくぐって本当に良かった。

私はこの結果について称賛はしたものの、本格的なスタートラインはもっと先だから、それまでは学校の勉強やいろんなことを学んで、創作のヒントを増やすべきだと助言した。急いては事を仕損じる。しかし、やっぱり若かった。絵を見せに来た理由は次への挑戦。虎視眈々。それはそれでいい。血気盛んは尊重すべき。若さを存分に活かしてこそ若いのである。