タイパ

Z世代の若者たちが口にする「タイムパフォーマンス」とは、費やした時間と、それによって得られた効果や満足度の対比のこと。いわゆる時間対効果のことであり、タイパとも略されて、短い時間で高い効果を得られたならタイパのいいと言われている。

ここ最近、SNSでデジタル機器でタイパ良く制作をしようとする人をよく目にする。デジタルでイラストを描けば、それなりに恰好がつくため、出来上がりはなんとなく見映えがいい。しかし、ただ絵を描くだけでは独自性を高めることはできない。その人の伝えたいことがなければ、中身の薄い表現になって、平凡な域を出られないままになる。

つまり、トライアンドエラーを何度も繰り返すこと。苦労すればするほど創作意欲は掻き立てられる。納得するまで何日も何日もこだわり続けて、ようやくまとまった時に豊かな世界観の表現にたどり着ける。すなわち、表現する素材は絵の具でもデジタルでもなんでもいい。時を忘れて夢中になっていくこと。そうしたらどういう結果になっても、その人を成長させる体験になるだろう。