再見

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長所も短所も天与の個性、持ち味の一面。
うぬぼれず嘆かず大らかにそれらを活かす道を考えたい。
 
                         松下幸之助
 
ひさしぶりに陶芸家を目指している若いA君がやってきた。その近況を聴けば
修行先のやむを得ない事情で独立するとのこと。彼はこれまでそれなりに経験を
積んできた。もしかしたら時期なのかもしれないが、今美術業界は目の肥えたコレ
クターの高齢化や次世代の美術離れなどの様々な問題がある。その点をありの
まま話して、急な話だから一度頭を冷やして考え直したらどうかと投げ掛けた。
そして、お互いの情報を照らし合わせて議論をしたが、彼の決意は堅く、熱い魂が
燃え上がっていることがよくわかった。だから最後は頑張れよとエールを送った。
 
美術家という職業は自分勝手に生きているように思えるが、案外そうでもない。
一般とは違ったことで同じように悩み苦しむ。そういう共通するものがあるから
心を響かす世界ができるのだと思う。まあ、可愛い子には旅をさせろじゃないけど
大回りしてきて、成長する日を楽しみに待つことにしよう。