イメージ 1

なぜ人は旅をするのか?と尋ねられたら、それは知らない場所へ行って、日頃使わない感覚を味わうことで、生命力が豊かになるからだと答えるだろう。実際に訪れたことがない場所へ行ってみる。知らない土地の人たちや文化を肌で感じたら、エキセントリックに気分が楽しめるはずだ。普段、誰もが決まりきった日常のリズムで生きている。知らず知らずに単調な行動。新鮮な空気はなかなか入って来ない。だから思い切って旅をする。自分が常識だと思う価値観に、新しい価値観を混ぜ合わることで、眠っていた才能が目覚めるものだ。つまり旅先の景色を見て、自分自身の生き方を見つめ直す機会になる。

このたびの藤山正樹さんの個展。彼が生まれて育って仕事をしておる宇部市の方々と想像以上にたくさん出会った。半世紀以上、山口県で生きているのだから、それなりに宇部市民について、知っているつもりだったが、まったくの自惚れでしかなかった。気さくで明るい藤山さんには多種多彩なファンがいて、みんな素で本音で語ってくる。思わず、そんなんだとつぶやくほど、宇部市民の面白さを再発見することできた。やっぱりいい意味で山口市民と違って、素晴らしい個性を持っている。藤山さんのおかげで宇部を旅しなくても宇部の面白さが学習することができた。これぞギャラリーをしていて良かったと思う瞬間。面白きこともなき世を面白く。すみなしものは心なりけりという言葉が頭の中をよぎっていった。

■藤山正樹 個展 美術編 Double Work 2018年7月12日(木)~16日(月・祝) 11:00-19:00(最終日は18:00まで) 作家在廊日 7月12日(木)、15日(日)の午後、16日(月・祝)