「自分って本当にスゴイじゃん」と感じる瞬間がある。それは人それぞれまちまちだ。基本的には感性が活発に動いて、小気味よい快感に酔いしれている状態。いいイメージが浮かび、いい感覚を自分が手応えとして感じたら、幸福感の余韻は簡単には冷めないだろう。
美術家の仕事とは鑑賞者の幸福感を刺激して増幅させていくこと。上手いとか下手とかの観念を超えて、観ている人にワクワクの種を蒔き続ける。そして、自分の創作が上手くなったと喜んでしまうのは、自分の能力が発揮されたと肌で感じた時。心地よい爽快感と結びついていく。