諸行無常

イメージ 1

諸行無常」とは仏教の用語で、この世のすべてのものは、絶えず変化し続けて、ずっと同じままでいられないことを指す。それはつまり、すべてのものが滅びゆくこの世であっても、決して滅びることのない真理を求めていくこと。どんなに素晴らしいものを創り出しても、必ず色褪せて消えゆく運命なのだから、自分たちの思うままにならないのが人生だと悟って、覚悟を決めて生きること大切だという意味なのでしょう。
ちなみに私たちが何気なく見ている海の波。これもまた同じように見えても、絶え間なく変化しているため、まったく同じ波は二度と来ることはない。このことは学校で習う機会があるので、誰もがそれなりに知っていること。声を大にして言うことではない。しかし、例え理屈ではわかったとしても、実際に本当なのかを確かめてみたい。ハイテクの機械を使って計測するのではない。あくまでも自分一人の力をフルに使って、波というものの現象を知りたかっただけ・・・と、勝手に妄想している。実際のところ、彼がそこまで思って行ったかどうかはわからない。しかし、人間は五感で自分の生命を味わうことが幸せであるから、それを動物的な感覚で気付いて行ったことは素晴らしい。美術家というより修行僧と言いたくなるけど、やっぱり美術家の王道を歩む感性が光っている。これからも波の絵を写経のように描き続けて、様々な雑念を拭い去ってしっかりと創作してください。
■保手濱 拓 時をなぞろ 2019年8月21日(水)~9月1日(日)9:00-18:00(最終日は17:00まで) クリエイティブ・スペース赤れんが 山口市中河原5-12 http://www.akarenga.justhpbs.jp/