火事場の力

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時々、山口よりも都会にいる美術家の方が素晴らしいですよねと言う方に出会うことがある。それは美術人口の絶対数が違うし、多様な価値観が存在しているため、誰でもわかりきった初歩的な質問だ。こんな時、私はこう答えている。美術の都にいる人と同じ土俵で勝負することはできないでしょう。環境の差は大きくて容易には埋まらないもの。だから都会の美術家にはできないことを目指す。田舎ではできないと勝手に思い込むのはやめよう。自分たちの可能性を制御する発想は捨てて、どうやったら上手くいくのかを考える。様々な工夫を凝らして諦めなければ、どこかに突破口があることに気付くはず。一般常識に支配されて惑わされてはいけない。常識にない新しい常識に挑戦していこう!と、回答するようにしている。
ことわざの住めば都じゃないけど、どんな場所であっても創作活動ができれば居心地よく感じられる。リラックスした気持ちで創作をしていると、突然スイッチが劇的に切り替わっていく。そんな状態になるとアイディアが湯水のように湧き、自分にとって出会うべき人たちがドラマチックに現れてくるだろう。自分にないものねだりをせずに潜在能力を掘り起こす。今まで使っていないセンスが芽生えたら、思いも寄らなかった幸運を招き寄せて、自分にしかできない道を切り拓けるのだ。つまり切羽詰まれば、必死の思いが生まれて、あらゆるもの本質が見えてくる。火事場の力が出てくるほど、努力することが大切なのだ。最後は神頼みではなくて、人事を尽くして天命を待つくらい潔い境地になって、今ここでやれることに集中していきましょう!
■やまぐち新進アーティスト大賞10年展 2019年3月10日(日)~24日(日) 9:00-17:00(初日は10:00から、最終日は15:00まで)休館日 3月11日(月)、18日(月)、22日(金) 入場無料 クリエイティブ・スペース赤れんが 山口市中河原5-12 http://www.akarenga.justhpbs.jp/