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つい最近始まったラグビーワールドカップ。アジア圏では日本で初めて開催される。そのためこの競技に対する一般人の認識度は高くない。さらにルールも浸透していないので、どうなることやらと思っていたら、意外とみんなそこそこ楽しんでいる。やはりそこがスポーツの良いところ。母国に勝利をもたらすために、必死に戦っている選手たちの姿は、あれこれ細かいことがわからなくても、観る人の心に強く訴えかけるものがある。例えよく知らないことでも、その雰囲気を深く味わっていくうちに、どうやって楽しんだら良いのかがわかってくる。本来の意図がしっかりと伝わらなくても、同じ人間が行うことだから、一番肝心なことは肌で感じて楽しめるのだ。

このようにラグビーの本質に親近感を持つことで、多少違うような解釈になったとしても、ゲーム中に生まれる魅力を堪能できるはず。むやみやたらと屁理屈でこねくり回さず、ただゲームを集中して観ることができたら、そのパフォーマンスに刺激されて、気分が高揚し熱い気持ちになれるはずだ。つまりよくわからないものは手探りしながら、少しでも自分が面白いと感じる糸口を探すこと。ただぼんやりと観ている状態から自分の眼にこだわりを求めよう。どんなことも万能に通じるものがある。小さなヒントを見つけ出して、そこから様々なことに考えてみよう。どんなことでも観察力があったら大丈夫だ。ラグビーと真摯に向き合った人たちは、いろいろと面白いことに気付いて、感性を豊かに磨いていっただろう。

■ココロの月 2019年9月22日(日)~29日(日) 11:00-18:00 定休日 9月25日(水) 出展作家 加藤智子、村上真実、大和佳太