自分探し

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美術家になるためには初心者の時代に美術大学などで習ったことは、本当に自分のやりたいことなのかと疑問を持ち、じゃあ何がしたいのかという自問に答えるために、いろんなことを試しながら自分らしさを探すことから始まる。自分のことは自分が一番よくわかっているはずなのに、あらためて自分の個性を活かすには何をすればいいのかを考えだす。それは自我の芽生えと似たようなもの。そんなこと気にしていなかった時はどうでも良かったのに、ひとたび気になり出すと無性に気になって落ち着かなくなる。自分ではよくわからないのなら、他の人にどう思われているのかが気になってくる。

だから本気になって創作に取り組めば、他人の評価が気になってそわそわしやすい。そこで思いっきり本音を聴いてみたいけれど、やっぱり怖くて聞けないのが人情。差し障りのないことは聴けても、肝心なことは怖くて聴き難いものだ。つまり自分自身の今現在の実力を知るための判断基準を見つけ出すこと。自分らしさを知ることで将来の希望や可能性に繋げていける。ただし、その前提条件としてできないことや苦手なことを真摯に受け止めること。勝手な思い込みでいくら頑張ったとしても上手くいくはずがない。無理矢理に自分はこういう美術家だと独りよがりならないことだ。本当の自分になるために美術への旅を永遠に続ける覚悟を持っていこう。例え花の咲かない時期があっても、自分を信じて乗り越えることが大切なことだろう。

■ココロの月 2019年9月22日(日)~29日(日) 11:00-18:00 定休日 9月25日(水) 出展作家 加藤智子、村上真実、大和佳太