チャレンジャー

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人生はたった一度きり!だから芸短卒業後は正規の仕事に就かないでプロとしてやっていく。きっと、本気で頑張ったらなんとかなるだろう。いや、なんとかなっていくはずだ。頭の片隅ではこの無鉄砲さを後ろめたく思いながらも、やらずに後悔するよりやって後悔したほうがいいと決心する。あれあれ本当に世間知らずのお嬢さん。まったく甘ちょろい考え方で社会へ飛び込んでいった。すると約8か月後、そんな彼女の頭に冷や水が浴びせられる。ふわふわしていた生活が一変するほど、大きな衝撃が全身を一気に疾走していった。年齢の差は2歳しかないのに、作品レベルの差は何倍もあって、太刀打ちすることはできない。すぐに清く白旗を上げた。それと同時に漠然とした不安に襲われて、急にこの先どうしたらいいのかがわからなくなる。「大丈夫なの・・・、私?」と何度もつぶやきながら、等身大の自分の姿にショックを受けて、ふがいなさに落ち込んでしまった。

だけど、彼女は挫けなかった。それまで信じていたことを一から考え直し、新しく手探りをしながら挑戦することにした。「ああこんな世界があるのだ」と清く認めて、これまでの価値観を広げることにする。そう、なんてたって当時はまだ22歳。どんなことも学びになるし、心の傷が治るのも早い。その美術作家を憧れの存在にして、苦しい時や辛い時に思い出しては、自分自身のやる気を高めていった。つまり美術を続けていくために本気になったのだ。創作を頑張れば必ず報われることはないが、頑張らないと何も始まらない大原則を肌で感じて覚えた。とにかく若さに任せて無我夢中にやるのみ!あちらこちらに頭をぶつけながら好きなことをやっていくだけ。これからこの気持ちのまま、自分らしい個性でいきましょう!

■Hello,Full moom akari yoshida Exhibition 2019年11月1日(金)~6日(水) 11:00-18:00(2日(土)は19:00まで)