小学生の時に担任の先生に褒めてもらった。「あなたは絵のセンスはとてもいい。大人になったら画家になりなさい！」と。自分も絵にはそこそこ自信があったから、この言葉を聞いて本気なってしまった。「将来は画家になってやるぞ！」。それから中学高校と美術部に所属し、一に二にも美術の世界に没頭していく。同じ年の生涯のライバル？の出現に危機を覚えながら、その他、若気の至りで山も谷もいっぱいあったけれど、それらはみんな楽しい思い出と言えるもの。天真爛漫なキャラクターにふさわしく、青春時代をしっかりと謳歌する日々だった。
そんな彼女は入学した美術短大で思いもよらない出会いが待っていた。当時、非常勤講師として母校の指導をしていた画家・吉村芳生氏だ。山口県立美術館で個展が企画されるなど、美術界で大きく注目されて飛ぶ鳥を落す勢いだった。吉村さんは授業のたびに自分の体験談や今流行り美術について語り、また、自家用車に学生たちを乗せて展覧会を見て回ったりと、惜しげもなく後輩たちに熱いエールを送っていた。そして、彼女はその思いに応えるしかないと決心する。卒業は就職をせずにプロになる！。実際は無鉄砲以外の何ものでもなかったが、プロになるための目的がピンポイントで絞られ、やるべきことにブレなく真っすぐに生きていった。やる気のある人はいつも何かにぶつかりながら成長していくもの。誰でも通る整備された道ではなく、けもの道のような道なき道を突っ走るからだ。これからもあなたらしく、ラグビーのFWプロップのように最前線で夢とぶつかり合って、どこまでも夢にトライし続けることを期待している！
■HEART2019の関連企画 県美界隈展 『花』、Y氏とともに 2020年2月13日（木）～3月1日（日） 11:00-18:00 火水定休
