失敗は成功の母

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「失敗は成功の母」ということわざがある。これは失敗することでその原因を追究したり、欠点を見つけて改善していくことで、かえって成功に近づくことをいうのだ。つまりこの世の中になんでも完璧できる人なんていない。いわゆる何かへ挑戦していけば、最初から上手くできる人なんていやしない。ただし、それがすべて駄目な挑戦だったわけでもない。ひと通りやった後に見直してみると、今の自分はどんな状態にあるのかがわかり、次にやるべき課題がハッキリとしてくる。失敗とは自分が知らないうちに案外してしまうもの。だからやってみたことをチェックしながら、上手くできない問題点を浮き彫りにして、これから何をすればいいのかを知ることが大切になるのだ。

ちなみに美術家を目指す人も「失敗は成功の母」でありたい。常に現状の価値観から自分の個性を活かしてはみ出し、新しい創作を求めるのだから失敗を恐れてはいけない。それまでの美術をたたき台にしながら、自分らしいものにしていくには、いくつも思いつくまま試みていくため、どうしても失敗と言うべきなのか、不十分な未完成を積み重ねていくもの。そう、創作の過程では失敗はなく、失敗を未完成と考えれば、前向きに取り組んでいけるはずだ。このことは初心者であろうと、ベテランであろうと、どんどん数をこなすうちに上手くなっていく。少しでもできるように頑張っていけば、未完成は感性へ僅かでも近づいていける。例え上手くいかなくても駄目だったところを反省し、次の創作で結果が出せるように努力すればいい。美術は結果ではなく、創作の過程に注目すること。いつも自分を律して創作していこう!

■岸透子 水彩画展 Additional days 6月20日(土)、 21日(日)、 27日(土)、28日(日) 11:00-18:00(最終日は16:00まで)