■

ただいま開催中の「県美界隈展 『花』、Y氏とともに」はいよいよ最終週へ突入！このY氏こと超絶技巧の画家として知られる吉村芳生さんは、美術界に大きな足跡を残して、2013年12月6日に63歳で天へ旅立っていった。その日の早朝、訃報を知らせる電話を受け取った時、私はすぐに理解することができなかった。なぜなら吉村さんが病気だったことは全く知らず、この頃はよく海外や全国各地へ飛び回っていたので、しばらくお会いしないことは度々あった。それゆえこれが現実のことだと信じられず、ただただ電話の前で呆然と立ち尽くし、哀悼の意を表すことさえできなかった。

本来ならただちに葬儀の手伝いに行くべきこと。せめてもの恩返しに率先しなければならない。頭の中を様々な思いが入り混じっていく。どうしたらいいのかについて悩むばかり。ようやく出した答えは通夜と葬儀に参列せずに、今やるべきことに最善を尽くすことだった。当時、ここで歴代最年少記録になる若者の初個展を開催中。わずかな時間でも離れるわけにいかない。吉村さんにも目をかけてもらった臼杵万理実さんと頑張ることにした。もちろん、この後ろめたい気持ちはそうやすやすと拭い去れぬ。現在もしっかりと罪悪感は残っている。だからこそ三回忌の時には「フェイス、Y氏とともに」を行い、そして、このたびの七回忌は花をテーマにして、45名が参加するグループ展を企画した。ちなみに本展は20代15名、30代12名、40代9名、50代6名、60歳3名で、今年7月24日に70歳を頂点にしたピラミッド型に構成した。つまりこの形は発展途上を意味にし、これからも山口県の美術界が成長することを目指すのだ。どうかこれからもお力をお貸しください！「一緒に山口を盛り上げよう！」という言葉を信じてアクションあるのみ。どうぞ天国から見守ってください。

■HEART2019の関連企画 県美界隈展 『花』、Y氏とともに 2020年2月13日（木）～3月1日（日） 11:00-18:00 火水定休