10年前、私は40代の折り返しを過ぎたばかりで、何事にも猛烈に取り組んでいた。もちろん、今も自分自身としては変わらず、そのまま元気一杯であるつもりだが、それは同じ年齢の人の中ではエネルギッシュなだけ。現実にはあの頃と比べたら明らかにパフォーマンスは落ちている。だけど、この10年間は多くのことに挑戦できたおかげで、たくさんのことを学び、たくさんのことを実感した。いわゆる経験値は右肩上がり。様々な成功も失敗も味わい、血となり肉となった。そして、年下の仲間たちが一気に増えていく。正直、こんなふうになるなんて思わなかった。ただただ無我夢中にやっていくうちに、そういう世代のたまり場になって、自然と仲間が集まってきたのだろう。
とは言うものの、年々広がっていく世代間ギャップに苦労している。日本列島は若者の数が減少しているのに、若者の生き方は規制緩和で自由化されて、良くも悪くも個性的な面々が増えてきた。だから濃いキャラクターの人が増えているため、およそ人口が減っているとは思えない。実にディープさを感じることもある。それはさておき、子供の頃からネットどころか、スマホで情報閲覧が可能なため、なんでも知っているように話す人と出会うことがある。ほとんど滅多にはないけど、「知らない」と素直に言うことができないため、とにかく屁理屈ばかりを繰り返して言う。こういう人は私が若い頃からいたけど、それよりも遙かに筋金が入っているのだ。
そのため、奇想天外な理不尽な言葉に鍛えてもらう。これは嫌味ではない。ズバッと、当たり前（常識）のことを言ったところで通じなかったりする。こんな時は、思い通りにいかない相手のことを責めず、自分の言語能力の足らなさを反省する。神様じゃないから万能に通じることはないけど、これが自分の限界だとしてしまうと伸びしろはない。「一生勉強、一生青春」という格言のように、常に社会は変化していくのだから、謙虚な気持ちを忘れずに学んで生きたい！
