ほんのちょっと前に知り合って仲良くなった若者がいる。美術についてはまったくの門外漢。これまで美術館へ行ったことはほどんどない。子供の頃から熱中していたのはスポーツ。勉強もそれなりに頑張って、文武両道をかなえた努力家。たまたま縁あって知り合うことがあって、すぐに打ち解けて野郎らしい会話に終始する。それぞれの思いを世代間を超えて語り合う。いろいろな文化がつながっていくと、わからなかったことが見えてくる。この年齢になるまで自分が経験的に知っていたことと、若者に教えてもらった知識が繋がって、新しい発想が生まれて既成概念を打ち破るのだ。
そんな彼から出てきた本音の中の本音の言葉、「はみ出すことがなかなかできない人生なんですよ」。私はこれを聞いて思わず笑ってしまった。なぜなら誰が見ても凛とした立派な個性の持ち主。さらに言いたいことを具体的に言語化できるので、一般的には羨ましいと思われるタイプに違いない。その根源にあるのはできないことはできないと認めれる謙虚さがある。どの世界も上には上があると広いに視野に立っている。今の自分では通じないと考えているからだ。
ちなみに、はみ出していくには基本的なことを知らなければできない。これまでより豊かに感じるために様々こと学ぶしかない。しかし、セオリー通りに手堅く生きれば失敗しないけど、その人らしい個性になることは難しくなる。だから思い切って可能性を求めて未知の分野へ冒険するしかない。この世の中はどんどん変化していくもの。だから敢えてリスクを冒して挑戦しなければならない。未来へ通じる能力を目指し、身に付いた型を破っていく。一歩前へ進むことに厳しさを感じる人は伸びしろがあるのだろう。もっともっと社会勉強をしていって、学ぶことよってい
