わからんから、生涯描く

f:id:gallerynakano:20200910151540j:plain


根っからの絵描きという生き方を貫いた洋画家 松田正平先生。「油絵がわからんから、生涯描くでしょう、本気で。だから絵を描くのに邪魔になるものは、できるだけ捨ててきた。自分がきれいだなと思ったものを、率直に表現したいというのが、私の願いだ」と言われたのは91歳の時でした。さすが飄々と風の吹くままに生きるを楽しみ、その時にならないと描けるかどうかはわからないと、いつも気負うことなく、自然体で絵筆を握った人柄を象徴しているとお言葉なのでしょう。

やはり自分らしさをモットーに創作人生を生きるには、自分にとって最適なリズムをつかむことが大切になるのだ。先生の場合は、若い時代からとことん絵と向き合い、限界を超えるくらい描いてきたことで、自分の制作する際の手順が習慣化されている。そのため、ひとたびスイッチが入ったら、集中力を発揮することができ、いいイメージが生まれやすいのだろう。つまり、若い時の苦労は買ってでもせよ。若い頃に自ら果敢に創作へ挑んでいくと、自分の力量や方向性などが見えてくる。だからこそ、美術中心の生活が早く身に付くために、さまざまなことに挑戦して自分のリズムを探り当てよう!