使っている鍬は光る

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レオナルド・ダヴィンチの言葉に「鉄が使用せずして錆び、水がくさり、また寒中に凍るように、才能も用いずしては損なわれる」がある。さすが美術や建築、科学に数学など、人の持ちうる才能をこれでもかと引き出し、さまざまな分野で多才を極めていった人物。どんな才能も使わなければ、駄目になっていくとはわかりやすい。まずは何かに挑戦して頭をフル回転させること。それが上手くいくかどうかは二の次でいい。自分自身のできることを探っていこう。例えパフォーマンスが低かったとしても、心掛けて使っていれば最低限は動くし、そこそこの状態を維持しながら長く使い続けられるだろう。とにかく、人が持つ能力には限界はないはずだから、どこまでも可能性を信じて努力あるのみ。そういう熱いメッセージを感じる。

美術家も同じこと。ただし、無理矢理に何か特別なことを具体的にやる必要はないと思っている。なぜなら、センスというものは意識して生きていれば、自然といろんなことが目に入って、本質的なものをキャッチすることができるから。絵筆なんかの道具を持たなくても、イメージトレーニングはいつでもどんな所でもできる。ハッキリと美術家になろうという目標さえあったら、あらゆるものをモチーフとして捉え、創造力を刺激する好奇心が漲ってくる。小さなことにも自分らしい発見が生まれて、目標へ向かう道のりを明るく照らすのだ。つまり、美術家になるというエネルギーを燃やすことができれば、創造するパワーは錆びずに磨かれていって、豊かな才能に成長することができるはずだ。