魅了

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サルバドール・ダリが唱えた「画家になりたい者への10原則」。その第1条、「画家たるものは、貧乏より金持ちであるほうがよい。自分の筆からどうやって金や宝石を生み出すのか学ぶのである」に感心してしまった。

さすが奇抜な世界で人々を酔わせる天才画家だ。こんなオシャレでカッコいいことを言われたら、目の前に作品なんかなくても想像力はフル稼働して、如何にも高値で取引されそうなものが頭に浮かんでくる。そう、姿かたちのないイマジネーションをいとも簡単に鷲づかみされてしまうのだ。

ちなみにこの言葉の裏を返せば、本気で画家になりたいと思うのなら、それくらい高く評価されるまで努力あるのみ。金や宝石と肩を並べる価値観になれるくらい、素晴らしい作品を創作して名実ともに有名になろうじゃないか。つまり、目先の小さなことにとらわれず、大きな魅力を武器にしていこう。画家は夢のセールスマンなのだ。子どもの小遣い稼ぎのような「安売りをするな!」と言いたいのだろう。