投資

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「もし、その人の頭の財布が空っぽなら、その人は何も手に入れることができない。なぜなら、だれもその人から得るものがないからだ。こうしてみると、人生において最大の投資法というのは、自分の勉強への投資であることがわかるだろう。そこに最高の利子を生む源があるからだ」という名言がある。

若い頃、お金を貯めては自分への投資として、美術展を観る旅に出掛けていた。いろんなタイプの作品を鑑賞すれば、感性は磨かれて豊かになると信じて、あちらこちらへと積極的に歩き回る。そのため、観覧料や画集代などを払って、懐はすってんてんだったけど、心は作品の刺激で満たされていた。だから、いつも楽しみながら行動することができたし、鑑賞体験が増えてくると視点が広がり、自分なりの言葉で話せるようになった。しかしながら、費用対効果で考えれば、すぐには豊かな感性にならないから、決して見合うものではない。美術は時代と共に変化していくもの。どこまでも学ぶために投資しなくてはならないからだ。