自問自答

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「見つからないんですよね。やりたいことが。自分が本当に好きなことがなにかもわかんない」という言葉は、NHK朝ドラ『おかえりモネ』 で女優・清原果耶さん演じる18歳のヒロイン永浦百音のセリフである。
このドラマは自分が本当にやりたいことを見つけられずに悩んで、生まれ育った気仙沼市の離島を飛び出し、内陸で林業に従事して働く場面から物語はスタートしました。とにかく社会の中で誰かの役にたちたいという、若者の未来像を求めて葛藤する姿は、どこか切ないけれど、いつの時代も変わらぬもの。どういうことをやれば、自分の能力を活かす居場所をつくれるのかに、期待と不安を交錯させる時間を豊富に持てるのが若者の特権なのだろう。そして、たくさんの人との出会いによって、人生の輪郭線が濃くなり形をつくっていく。出会いがひとつ形を変えていって、また次の新しい出会いに繋がっていく。そんな基本的なことをあらためて考えさせてもらえるドラマだ。これからも楽しみに見ていこうと思う。