一人前になるためにすぐに効果が表れる手段はない。ただひたすらコツコツと努力を繰り返すしかないのだ。これからの時代にどうやったら自分らしい創作で勝負できるのか。先頭を走っている若い美術家と自分はいったい何が違っているのか。それを建設的に視点で考えながら、自分にできるをことやるしかない。
大切なことは正しい答えを見つけていくことではない。これからの未来を生きるために必要な問いを正しく見つけ出すこと。今流行っているものを模倣した答えほど、短絡的な考え方とは言わないけれど、未来の試金石として役立たないものはない。何かを創造するのにトレンドを持ち出す人は、想像力を使っているのではなく、ただちまたの情報を使っているだけなのだ。
個展の会期中、こんな問うことばかり考えているような雰囲気が漂っている。どうやったら自分らしいセンスを活かして、人の心をわしづかみにするイラストが描けるのだろうか。成長するためのことが頭から離れず、どんどん考えが浮かんできてしまうのだ。次々に考え続けていられるということは、量が質に転化していくため、深く考える力の質が高くなっていく。寝ても覚めても素晴らしい作品つくりしか興味がない。コサカ君の成長を肌で感じるばかり。面白い若者がいるものだ。
