冒険

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「未知の世界を探求する人々は、地図を持たない旅行者である」という名言がある。

いわゆる地図に示されたとおりに、目的地へ向かって進んでいく航海は、冒険としての観点で見つめれば、まったく魅力のないものになる。冒険とは、それまで誰も通ったことがないルートで新しいことに挑戦すること。誰でもが安全に行き来できるパッケージツアーではない。例え危険なことだとわかっていても、それを恐れずに一歩を踏み出し、もう一歩前へと踏み出しながら、新しい世界を信じて探し求めていく。みんなが知らなかった素晴らしいものと出会うことを冒険というのだ。

だから、自分が思った通りにものごとが進まなくても心配する必要はない。それは新しい冒険の始まりになる。ましてや美術家を目指すのならイレギュラーな展開を楽しもう。美術は美術家にとって、常に挑戦であるはずのもの。つまり、最初に設定したゴールへ行けなくてもいい。思ってもみない流れになったことで、望んでいた以上の成果になることもある。その人にしかできないものにたどり着くチャンスしていく。創作それ自体のために帆を高く上げて、美術の風に身をまかせて、航海することが大切になるのだろう。