正誤

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来週の金曜日から3日間ほど、県美展応募作品の搬入が始まる。前年度は新型コロナ感染症の影響により、直前で初めて中止という苦渋の決断をくだした。それだけに照準を合わせて作品制作をする美術家にとっては、なんとも待ち遠しい気持ちでいっぱいだっただろう。私も負けないくらい街に待ち焦がれて、どのような作品が選出されるのかが本当に楽しみである。

とにかく、ここに出展された作品に優劣なんてものはない。その人なりにベストを尽くせばいい。それだけで挑戦した価値がある。公募展は純粋に自分自身の力を知るための手段。受験テクニックのように傾向と対策を練って、入賞入選したところで自己満足以外に、何の意味も生まれないだろう。美術の評価に絶対はない。だから、思いっきり自分らしい個性で挑戦していこう。

とは言うものの、近しい美術家の動向が気になってくる。どういう風になるのかは、とても楽しみだったりするし、心配なことだったりもする。私はいつも目先のことに捉われないように心がけている。なぜなら、実力よりも時の運によって結果は左右されやすい。言い換えれば、その年に審査員のハートを射止めた運のいい美術家が大賞になる。つまり、自分の面白いと思う感覚を試す場だと割り切って臨むことが大切になるのだ。