原点

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3日前に続いて、再び、NHK Eテレ SWITCHインタビュー 達人達「北川悦吏子×Ayase(YOASOBI)」の対談で、私のハートをスマッシュした場面を以下のように書き起こしてみた。
「いつも手探りで、当たるか当たらないかは、ふたを開けてみないとわからない。自分なり上手く脚本を調整したつもりでも、(ドラマが)当たったり当たらなかったり。なにが良くてヒットの決め手になるかがわからない」と、北川が問いかければ、「僕もそういう意味では正解はわかっていない。こういう道順でやれば絶対に売れるがあったら、それが分かっちゃえば、みんな売れちゃうと思う」と、Ayaseと答えると「結局そうんだよね、それが分かんないのがクリエイティブという分野で、AI(人工知能)じゃ、きっと分かんないだろうなと信じている」と、北川語録を言えば、「アートだったり芸術だったり、音楽でも物語でも、自分の中から出てきているクリエイティブを、1つの商業で戦うものとして作品を生み出すっていうのは、僕は一瞬分からなくなることがあったりして、どこにウエイト(重心)を置いてやったらいいのかなんかが(わからない)、それを考えている時点で、自分のクリエイティブが不純なものになっているとさえ思う」と、Ayaseらしい哲学を言葉にした。
さらに「まずは自分自身がカッコいいと思えること。身近な人の良いを一番(原点)にすること。この感覚は音楽のライブに近くて、会場に集まったすべての人をいきなり音楽で響かすことはできない。だから、目の前にいる人に届けていることが、それを受け取った人の反応がどんどん後ろに伝わっていって、そのうちに会場全体が盛り上がって、波及していくようになるはず」と、冷静に自分の活動を分析している言葉に感心する。なにごとも千里の道も一歩よりで、自分や親しい人が喜ぶ世界観でなければ、見聞きする人たちを熱狂させることはできない。やはり、文化や芸術は自分の本心を一番大切にすることから始まるのだろう。