推し活

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ここ数年、巷で流行っている推し活(おしかつ)とは、アイドルや俳優、キャラクター、スポーツ選手などを熱狂的に応援することを推しと言い、そのような自分の好きな対象をまわりの人に薦めていく活動のことを指す言葉だ。

今週、NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」と「あさイチ」で推し活についての特集があった。どちらもこの社会現象を具体例を挙げながら好意的に取り上げて、それによって生まれるプラスの効果を明るくまとめていた。とにかく、人はみなそれぞれ違ったことに魅力を感じ、自分らしく楽しむために努力していく。ひとりとして同じ視点から同じようにアプローチしているわけではない。だけど、自分自身の価値観は自分ひとりではわからない。暗闇の中にいるのも同然。自分の楽しさを知るためには、鏡になる他人との共感が必要になる。だから、一緒にわくわくする心を高めていく。熱く萌えて楽しみ合える仲間を増やしたいのだ。

このことは私のギャラリーでも起きている。推し活の方々によるありがたい恩恵を感じる。おかげでコロナ渦にも関わらず、例年通りの来場者にめぐまれた作品展がいくつもある。もちろん、推される作家は期待通りに成長している。推した人が手ごたえを感じるから、さらに推したくなるのだろう。プラスの連鎖いうべき現象が起きている。ちなみに推す人達の価値観の基準は新しくなっている。美術展で入賞入選などの権威主義的なことには興味を持っていない。つまり、人柄と作風が一致した人物であることを重視する。なんだかんだいっても推す人は、ネットなどでよく勉強をしている。情報収集してからシビアな一面を持つ。愛のムチによって支えようとしている。だから推しかつは悪