先月、近くで行われたアーティストトークは、親しい美術家が自身の活動について語るので、それなりに知っているつもりで参加する。しかし、実際のところは勝手な思い込みで勘違いしていたり、あやふやなままよく覚えていないことなど、いくつかの反省点が浮き彫りになった。
このタイミングでいろいろとおさらいができたことにラッキーだ。特に彼のように次々に創作発表していくため、いつも知的好奇心は満たされて心豊かに楽しめるけど、その時々に作品を興じてばかりいれば、鑑賞は一過性に終わってしまいやすい。だからこそ、より深く作品と関わるにフィードバックが必要になってくる。たくさんのことを知れば知るほど、頭のなかはごちゃごちゃするから、時には意識してクリアにすることが大切になるのだろう。
ちなみにこの時のトークでは数多くの新しい刺激にもめぐまれる。頭のなかを整理しながら見聞きすることで、これまでピンと来ていないことも腑に落ちて、ますます作品が面白く感じられるになってきた。やはりなにかを知れば知るほど、これまで気づかなかった魅力を感じて、ワクワクすることが増えていく。つまり、好きなものをさらに好きになるために発見することを怠らない。好きなものに繋がれるように努力すればするほど楽しくなっていく。美術鑑賞の基本を学ぶことができた。貴重な時間に感謝するのみ！
