ゆかりん

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全国各地で行わている美術公募展は、祭典的性格の強いものとコンクール的性格の強いものの2つタイプに分かれる。前者は地域の美術愛好者などを増やすことを目的にするため、審査は二の次となり、多くの人に気軽に参加できるように門戸を開いている。これに対して後者は、地域文化の質の向上を目的にするため、応募作品の中から一定レベル以上のもの選び出し、厳選主義にすることで美術家同士が競い合い、その結果、地域の創作活動の活性化に繋がることを期待して行っている。

このたび私は市内のアートスポットなどに出向いては、さまざまな場所でぬいぐるみを主役にした写真を撮ることを趣味にする、いわゆる『ぬい撮り』をしている姉とタッグを組んで、市美展へパロディーのポスターを出展して入選しました。この作品は誰にも頼まれてもいないのに、勝手(非公認)に市美展を宣伝することと、会場へ来られない方々にもインスタで異なる2パターンのどちらに投票していただき、市美展を気にしてもらうことをコンセプトにしています。

それともうひとつ、「真面目にバカなことをやる」という赤塚不二夫イズムをモットーに、少しでも明るい気持ちになっていただければと祈って制作しました。人生は小さな行動やちょっとした考え方から成り立っている。その人の思い入れの込め方で日々の彩りは変わってくる。どんなに苦しい時でもユーモアを活かせれば、辛く厳しい時も前向きに生きられるだろう。そのような思い込めて取り組みましたが、実際にやり始めるとワクワクすることばかりで、やっぱり何かを夢中になって作れば、自分自身が明るくなっていくものです。