個性

f:id:gallerynakano:20220410204535j:plain美術家は一人ひとりの個性が違うもの。誰か比べたところで仕方がない。その人にとって素晴らしいものは、他の人と同じ意味である必要はない。どうしてもピンと来ないものは、ピンとしないままでいい。人の好き嫌いに対する考え方はそれぞれで、いっしょであるべきという発想はあり得ない。いわゆる世の中の価値観に合わせるのではない。はみ出すものはわずかな違いであっても肯定し、とことん異なるものを追究することで独自性が高まる。世間の常識がどうあろうと、自分の信念に従って生きれば、個性として輝くものになっていくはずだ。

つまり、限りなく一人ずつかけがえのない個性があって、どんなに遠回りすることがあっても、誰もがその人らしく輝くものにすることができる。要するに成功しようとあわててはいけない。今すぐ発揮できなくちゃだめだ、とか、教えてもらえないから上手くいかない、なんて思うのは色眼鏡を掛けた状態に等しく、自らの可能性を信じていない間違いと言えよう。過去に発揮できなくても、現在に発揮されなくても、未来には何とかやっていけるのが人生だ。自分流に真っすぐに不器用に生きていけばいい。華やかなステージを求めて自分流ではなく、他人流で生きようとするから無理が生まれてくる。だから、機が熟すまで待ってみよう。こうあるべきという感覚が強いと下積みに耐えることができない。まずは地位や名声や欲することを潔く諦めること。なかなか自分が望むような姿で理解されることはない。挫折することも一つの恵みなのである。変化するまでの過程の苦しさに向き合っていく。自分らしさにこだわって生じる摩擦に耐えて、内面を掘り下げて個性を輝かしていこう!