わらしべりおた

おとぎ話の「わらしべ長者」。ある男が最初に持っていたワラを、次々に物々交換をしていくうちに、だんだん良い品を手にするようになって、最後には大金持ちになっていくお話しである。そのため現在では、わずかなものから物々交換を経ていって、最後に立派なものを手に入れることに対する比喩表現として使われることも多い。
イラストレーターのりおた君。小さな出会いを誠実に応じながら、個性的なイラストを描くことで、次から次に新しいチャンスへしていき、有形無形のさまざまな恩恵に恵まれる。ほんのちょっとだけで、すれ違いそうなめぐり会いを、イラストを通じて結び付けていって、素敵なご縁を増やしながら、創作活動の範囲をどんどん大きくしていく。
ふと気がつけば、自分で予想もしないくらいの大きな輪の中で生きている。いつの間にやら知らず知らずのうちに、年月を積み重ねるとともに周囲に人が集まってくる。だから、できそうなもないと考えていたことが、実現するために必要なものを分け与えてくれたり、仲間になって知恵や力を出し合って、不可能を可能するエネルギーに変化させていく。「最高の友は、私の中から最高の私を引き出してくれる友である」という格言のように、お互いさまの持ちつ持たれつの精神が多くの出会いをもたらし、彼の生きる道を広げ続けているのだろう。