妥協

昨日、ある言葉の意味を調べている最中に、「妥協」という言葉の意味と由来の記述が目に入ったため、そのまま閲覧したところ、ボタンを掛け違えて思い込んでいたことがわかった。いわゆる「妥協」とは、何かやりたいことを諦めたり、現実から逃避するような負のイメージだったが、実際のところは違っていた。
妥協の「妥」は穏やかに収めること、「協」は調子を合わせることで、この2つが相まって、穏やかに調子を合わせてことを収める」という言葉が出来上がった。なるほど!それぞれの意見が対立した時に、それらの案の良いところを取り合わせて、解決点を見い出し歩み寄ること。決して、何かを諦めて打算的な行動を指すのではない。むしろ、ポジティブに生きるための知恵を練ることを奨励しているのだ。
そう言えば、このところ若い世代と美術談義する時は、話しの落としどころに気を付けて、実のあるものを心掛けている。なんてたって世代間ギャップは激しい。まずは双方の意見を語り合い、それから彼らに質問をして、認識が大きくずれないようにしていく。完璧には理解できない。だけど、本気で語り合うからこそ刺激になり、創造への化学反応が生じるだろう。つまり、良い妥協点を見い出して仲間意識を高めると、お互いが同じ気持ちで努力するようになって、より切磋琢磨できる友情を築けるはず。素敵な妥協点を意識して行動することが大切になるのだ。