人は誰でもものごとを観察できるセンサーを持っている。例えば、よくわからないことと偶然出会い、それまでの知識や経験では解決できない時、手探りするような感覚で触れて察知する能力のことだ。これによっておおよその見当をつけて、ハッキリしないものに対して、適切な距離で接していけるようになるのだ。要するにまったく学習していなくても、遺伝子という最終兵器によって危機を脱していく。野生の勘でセーフティーモードが発動するからこそ、太古の昔から人は生き続いてこれたのだろう。
それ故に、人はさまざまな能力があるにもかかわらず、その才能を活かせなかったり、実力を発揮することができないこともある。さまざまな能力を持っているのにもかかわらず、ことごとく活かせて生きれない。なんとももったないこと。わたしたちは氷河期や飢餓期などを乗り越えてきた素晴らしい遺伝子をご先祖様から受け継いでいる。しかし、セーフティモードが機能し過ぎて、適当なところで力を抜いて生きているからだ。