ありのままに

岡本太郎の著書に「人間というものは、とかく自分の持っていないものに制約されて、自分のあるがままのものをおろそかにし、卑下することによって不自由になっている。自由になれないからといって、自己嫌悪をおこし、積極的になることをやめるような、弱気なこだわりを捨て去らなければ駄目だ」という言葉がある。
誰でもありのままの自分で生きたいと思うもの。だけど、世間様の目というものはあって、こんなことをしたら、つまはじきにあうということが気になり、その結果、無難なことばかりやるようになる。実際のキャラクターを包み隠して、空気を読んだ行動に心掛けて、よく見てもらおうと背伸びする。しかし、そんなことをしていると、自分らしさを見失うだけ。いつしか唯一無二の存在であることを忘れて、個性が発揮できなくなってしまうだろう。
だから、万人に好かれる人生は諦めた方がいい。どんなにがんばっても他者によく見てもらうことには限界がある。しょせん、あちら立てればこちらが立たぬ。どうせにわかな行動なんて、すぐに見破られてしまう。ついつい見栄を張ったところで、ハッタリをかましたところで、その場しのぎ以外の何ものでもない。それで何かがよくなるほど、この世の中は見やすくはない。どこまでも自分なんだから、潔く等身大の自分で生きていく。あるがままの自分を肯定していき、あるがままに生きていけば、生きやすく豊かさを味わえる人生になるはずだ。