弱虫でもできること

かつて、臼杵万理実さんの作品に「弱虫でもできること」と名付けたタイトルがあった。これは長年にわたって、等身大の自分を受け入れられなかっただが、ようやく受け入れられるようになったので、自分を戒める意味を込めて名付けたという。いつまでもコンプレックスを理由に、現実から逃げ回っても仕方がない。いつまでも若いままでいられるわけではない。だったら今できることをやっていくのだ。

つまり、いつまでも弱いままではいられない。中途半端な気持ちは捨てて、本気になって腰をすえていく自分に嘘をつかないで、自分を否定しないで、自分らしく在りのままに生きること。小さな勇気を握りしめて、辛抱強く努力すればいい。その姿勢から新しいチャンスが生まれてくる。個性豊かな創造力が育まれていくだろう。あれから10年以上の時が経つ。彼女は今もこの言葉を噛みしめている。弱い自分を忘れてはいない。だから少しずつ強くなっている。体験によって得た裏付けがたくましくさせている。