青春って、すごく密なので

昨年暮れに行われた『新語・流行語大賞』では、夏の甲子園で初優勝を飾った仙台育英高校野球部 須江航監督が決勝戦後に語った「青春って、すごく密なので」が選考委員特別賞に選ばれた。これは入学してからの3年間、コロナ感染症の影響で部活に集中できず、当たり前のことができない生活をしえたげられ、とても辛く苦しい月日を過ごすなか、それでも懸命に努力して頑張った全国の高校球児への賛辞が評価されて受賞したのだった。

私は母校の部活動をはじめ、あちこちの学校で試合も練習も行えず、ただただ感染が収まるまで、じっと待ち続ける姿を目にしてきた。また、せっかく全国大会へ勝ち上がって出場したのに、不戦敗に追い込まれることもあって、本当に胸を痛めてしまう場面もあった。今はウィズコロナで、以前に比べていろんなことが寛容にはなったが、まだまだ先行きが不透明で、コロナの前のような自由な交流はできないままである。

とにかく、若人という生きものはジグザグに成長していく。何かのきっかけで自信を得たら、昨日まで散々だったことが嘘のように、今日からいきなりできるようになる。若さゆえに限界知らずの怖いもの知らずで、言いかえれば、ポテンシャルが高くて、身心ともに大きく成長できる可能性がある。そんな時代は、やはり仲間同士で意見を交わし合い、切磋琢磨していくことで伸びるチャンスなのだ。だからこそ、1日も早く終息することを祈るだけ。青春を謳歌する日になりますように!