「人が夢の世界を持っていなかったら、現実に対して、何の批判もしなくなり、ただただ現実に押し流され、ずるずるとだめになっていく。現実の世界は、それぞれの人の夢の世界で支えられている」という名言がある。
この言葉はなんとかく美術家のためにあるように思えた。なぜなら、美術家になりたいという夢は実現可能なこと。自分にできそうな表現についてこだわり、現実的な視点で作品制作することが大切になる。そして、こんなふうな作品を創りたいと、心の中に描く夢の実現に向かって、とことん挑戦している時、普段なら浮かびもしないイメージが生まれてくるのだ。
つまり、美術家は独自性のある世界を創るために、夢をエネルギーにしてパワーが生まれてくる。ワクワクする夢が続く限り、創造力は活性化していって、観る人を心を刺激するものになる。言いかえれば、夢を信じない人の作品は味気ないものになるだろう。