明珠在掌

写真制作に取り組む川部那萌さんのモチーフは身近な風景。これを50mmの単焦点レンズで撮るため、被写体を大きく写したければ、ズームができないから、自らの足を使って近づかなければならない。

ただし、どういう風に写すのかを考えながら動き回る時間は楽しい。美しく出来上がることを想像しているのだからワクワクタイム。その瞬間瞬間に浮かぶ直観を羅針盤にして、今まで気が付くことができなかった輝きを探す。

ちなみに川部さんの人柄は、自分を演じず、飾らず、ありのままで、周囲との柔軟な関係性が保てるように心掛けている。これは自然豊かな場所で育ったことで、いくら外観を整えても仕方がないと、心のどこかで悟っているのだろう。

だから、自分のペースで生きているからこそ、さまざまなものが丁度よい速度で出会えている。もしかしたら、カメラをしているうちにそういう感性が磨かれたのかもしれない。このまま素直な心であれば、いくつになっても学べるはず。こつこつと夢に近づいていこう!