無縄自縛

種田山頭火の言葉に「無理をするな、素直であれ。すべてがこの語句に尽きる。この心構えさえ失わなければ、人は人として十分に生きてゆける」がある。

自分らしくあるがままに生きていく。もちろん、それは簡単にできることではない。人と人との間に生きているのだから、自由奔放に振舞い過ぎると節度を欠く。とはいえ、自分の意思を堂々と主張したり、個性的な考え方や行動をしないと、独自性を育むことはできない。自分ひとりのペースで生きるからこそ、大切なことに気づけていくことがある。自分の頭で考えたことをもとに行動することで、いつの間にかふさわしい個性はが来上がっていくのだ。

つまり、世の中の固定観念や常識に自分自身を縛り付けてはならない。ついつい多数派に合わせていれば大丈夫だと信じ、世間一般の人たちの意見に捉われてしまってはいけない。この世にあるものは絶えず変化していく。時代とともに価値観は変わっていくもの。そんな諸行無常の中で生きるには思い込みや先入観を捨てていくこと。何ごともまっさら気持ちで接しすれば、自らの視点で新しい発見が生まれるだろう。知識の壁に気をつけて、純粋な目で生きていくのだ。