愚直

この世の中には、いろいろな価値観を持っている人たちがいる。もし、みんなが同じ価値観だったなら、些細なことでの誤解や感情の行き違いなど、人間関係のトラブルなんて起きやしない。言い換えれば、他の人が上手く様子を見たとしても、自分も上手くできるはずと考えるため、嫉妬心という感情が湧くことはない。他の人と比較して生きていないから、無意味な欲求不満に陥ったりしない。

しかし、現実の世界は誰一人として同じ人はいない。誰でも自分らしく充実した人生を送る権利がある。それぞれが個性を尊重して、自由に生きがいを求めながら、夢や目標へ向かって取り組むことが大切だ。けれど、そうすれば自分と相反する人たちとも出くわす。真逆の考え方や行動をする人たちとは喧々諤々する可能性が高い。「とかくに人の世は住みにくい」という言葉は本当のことだ。

だから、自分で自分を守るためにたくましい人になる必要がある。ただし、これは要領よく立ち回って、したたかに生き抜くことはではない。何があっても本気でやりたいことなら、その意思をとことん貫いてやり抜くこと。情熱を持ち続け、ひたむきに努力を続けていく。つまり、愚直さとたくましさは同じこと。真っすぐに生きればいい。正直さと誠実さにこだわり、独自性を高めていこう。