常識を超える

「不常識を、非真面目にやれ」という世界のホンダへ一代で築き上げた本田宗一郎氏の名言がある。

いわゆる常識とは、ある社会で人々の間に広く承認され、当然もっているはずの知識や判断力のこと。だからと言って、いつも真面目に常識であろうとし過ぎると、誰がつくったのか定かでない常識に捉われるだけ。もしかすると、その常識は誰かにとって都合のよい常識で、実際には本当の常識からかけ離れている可能性だってある。はたまた、現代社会のように早いスピードで変化し続ける時代は、今日の非常識が明日の常識になっていくから、常識はほどほどで生きることが賢明なのかもしれない。

つまり、世間一般の常識に縛られることなく、いつも常識の枠の外側にある不常識を探ってみよう。新しい常識を創り出すために、これまでの常識に固執してはいけない。世の中の流れに合わせて、小さな変化を受け入れて、それらを少し違った角度から見つめていく。決して、不真面目な怠け者ではなく、ただ従順にやる真面目でもなく、あくまでも常識を疑った型破りを目指す。机上の学問で終わらず、非真面目に努力し続けていけば、新しい常識を得るチャンスにめぐりあえるだろう。