巡り合わせ

昨日の午後、車で用事へ出かけようとした時に、急にK先生がお越しになられたので、ギャラリーへ入って歓談することにした。そうしたらK先生は開口一番、先日天国へ旅立たれた盟友のA先生のことを偲ばれて、残念なお気持ちを素直に語られた。いわゆるお二人は県立美術館設立準備室で、人事から作品収蔵まですべてに労苦をいとわず、精を出して励まれたはず。たくさんの試みの末に大輪の花を咲かすことができたのだ。
ちなみにK先生は地元大学で香月泰男先生のシベリアシリーズについて講義したとのこと。それを聞き、県美でメインの収蔵品のお話しだけに、A先生の供養になりましたねと言ったら、「Aさんを美術館の仕事に抜擢したのは香月さんと県美術界の発展に尽力された三好正直先生。Aさんは本物のジェントルマン。どんな人にも愛されて上手くいった。だから、千里眼と言うべき人事だったのだろう」としみじみと語られた。これは最大の賛辞。とても素敵なお言葉に胸の中が熱くなってしまった。