こどものように

ピカソの名言に「ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ」がある。
子どもの絵というものは触覚に残ったイメージをそのまま描いていく。とにかく上手く正確に描くことは二の次。それよりも純粋に描くこと自体を面白がる。そして、自由奔放に描いて生まれた絵柄は、あらゆる角度からモチーフが表現されて、まるでキュビスムのような立体的に見えてくる。
だからこそ、幼い子どものように五感を頼りに手を動かしていく。これまで修得してきたことからは一旦離れて、その瞬間に感じたことを素直に描けばいい。いわゆる知識や経験に惑わされてはいけない。子どものように自然体で制作に臨むこと。つまり、感じたものをありのまま表すことを勧める言葉なのだろう。