ロックンローラー

1985年11月、中野寿子さんはミスタードーナツ障害者リーダー米国留学派遣に、前年に引き続いて応募したところ受かり、翌春まで約半年間滞在するカリフォルニア州へ旅立っていきました。そこでの出来事をざっくりと言えば、初めての一人暮らしに、電動車椅子生活に、プールで泳ぐなど、フラットに自由に多様性が尊重される社会の中で、とにかく初めてのことを満喫して、好奇心と冒険心をピカピカに磨き上げるのだった。

そして、帰国してすぐに電動車椅子に乗って、さまざまなことに場所へ出向いたり、いろんなことに挑戦していく。1988年5月、そのひとつである新亀山公園で開いた「ええころ村」は、県内で一番最初のフリーマーケットで、プラス、コンサートにワークショップなど、米国留学中に参加して楽しかった手作りイベントを念頭に入れて行なう。

当時はガチガチ社会で許可は簡単におりなかったが、寿子さんは手間暇を惜しまず動き回って実現させた。嗚呼、なんてロックンローラーなんだ!そして、同年8月に2度目の個展「はみだしたイラストレーション」を開催。四角い枠から飛び出したい気合い十分のタイトル。物事を前向きに変化させたい人たちに賛同されて仲間が増えていった。