天真爛漫

いつでもどんな時でも笑顔でいたいと誰しもが願うのは、笑顔でいられるということは、幸福感に満たされたことなるからだ。けれど、いつも笑顔でいられるのなら、その人は幸福なのかと言わると、そんなに簡単な答えには至らない。人は様々な感情を持っている。ずっと笑みを浮かべるなんて土台無理なこと。喜怒哀楽を素直に出せばいい。

つまり、自分の感情の赴くままにカッコ付けることもせず、何かを隠さずに在りのままに生きることが大切だ。 いわゆる自然体でいることで今の自分らしさを表現できる。見かけだけで実体が伴わないことはやらない方がいい。自分に合った生き方をするのが一番いい。どんなに見栄を張ったところで似合わない。自分の心に従って生きるだけだ。

このたび個展を開催した臼杵万理実さんは、何ごとにも染まらず、天真爛漫で自由である。孤独に創作する姿勢を貫けば貫くほど、どんどんそれは魅力になって輝いていくばかり。ひとたびスイッチが入った時の集中力は素晴らしい。美術家の責任感に基づいて創作に没頭する。そして、観る人はその熱量に魅了されていく。個展を重ねるたびに来場者が増え続けるのはそういう理由だろう。