熱意

昨日、郵便受けを覗いてみると、一通のハガキが入っていた。送り主は美術家の手嶋大輔君。文面に目を向ければ、花のお江戸で個展をするとの趣旨が書かれてあった。嗚呼、なんと目出度いこと。こつこつやってきたことが実って、このような機会に得たことは本当に喜ばしい。そこで、お祝いに携帯電話に連絡したらすぐに繋がり、挨拶もそこそこにビックステージに立てたことを称賛した。

すると、手嶋君は「やっぱり創作活動は、ただ制作すればいいのではなく、やってみて初めてわかることばかりで、そのたびに立ち止まって考えては、自分の方向性を探らなくていけないので、どうしても年月がかかるものだと思いました。器用に立ち回れるタイプじゃないから、あちこちに頭をぶつけながら、それでもやめずに頑張って良かったと思います」と、率直な気持ちを語ってくれた。

たしかに創作活動に近道はない。創意工夫と試行錯誤を繰り返し、個性的なものを創り出していくだけ。なにが最善になるのかは、ふたを開けないとわからない。いろいろなことに挑むことで、独自能力は何かがわかってくる。このように、これまでの活動を振り返り、冷静に分析する言葉は素敵だった。まさに実るほど頭を垂れる稲穂かな。このたびの個展が盛会になることを心より祈る。また、凱旋で展示できる日を楽しみに待っている。