実るほど頭を垂れる稲穂かな

「芸術家とは、才能があって、いつでも初心者のつもりでいる人間のことだ」という名言がある。

言われてみれば確かにその通り。いくつになっても初心を持ち続ける人は、謙虚な姿勢で創作活動に取り組み、何かを学んでいこうという意欲が生まれる。つまらないプライドに振り回されず、毎日毎日こつこつと小さな努力を積み上げられる。いろいろなことを真摯に受けとめて、今やるべきことに真面目に取り組むから、そのたびに新しい可能性を身に付けていく。自分の足らないことに気づいて、より一層学ぼうとするだけだ。

つまり、新しいこと、未知のことを知っていくには、自分にはまだまだ知らないことがあると自覚し、一から勉強をし直すくらい慎ましい態度が大切になる。美術について学べば学ぶほど、自分がどれだけ無知なのかがわかってくる。それ故、少しでも見込みを感じたことなら、ここは大事なポイントとしがみついて、年上年下関係なく質問などをして、興味や関心を深めることで成長していける。実るほど頭を垂れる稲穂かなだ。