岡本太郎の著書に「人間というものは、とかく自分の持っていないものに制約されて、自分のあるがままのものをおろそかにし、卑下することによって不自由になっている。自由になれないからといって、自己嫌悪をおこし、積極的になることをやめるような、弱気なこだわりを捨て去らなければ駄目だ」という名言がある。
今日から始める県美展などの美術公募展には勝者や敗者なんていない。なぜなら、誰かと創作の腕前を競い合うことが目的ではないから。より深く自分の才能を知っていくために応募するのだ。あくまでも過去の自分自身より上達することに重点を置いていく。自己の向上に集中して努力すれば、他の人の結果なんて、どうでもよくなるはずだ。
つまり、人は自分との内なる戦いのすえに、本物の強さや成長を手にできる。目先の結果にこだわる邪念に打ち克ち、未来を見据えた創作に積極的に取り組めれば、既成観念から解放されて自由な感覚になれるだろう。どこまでも自分らしさを追究していって、個性をできる限り豊かに発展させるように、誤魔化さずに正直に生きることが大切だ。
