マイペース

画家 熊谷守一の著書に「二科の研究所の書生さんに『どうしたらいい絵がかけるか』と聞かれたときなど、わたしは、『自分を活かす自然な絵をかけばいい』と答えていました。下品な人は下品な絵をかきなさい、ばかな人はばかな絵をかきなさい、下手な人は下手な絵をかきなさい、そういっていました」という名言がある。

人はなぜ美術家に憧れると言ったら、好きなことで生きていけるから。しかも上手いレベルになれば、それなりに多くの人に評価されて、収入も得ることができる。ただし、上手いという基準はとても曖昧だ。構成力や技術力を基準にすればいいわけではない。その人だけの個性を磨いて活かさなければ、上手いとされる域にに辿り着くことない。

ところで、来週の18日(木)より個展を行うレ昇るさんは、何気ないものを見ては面白がっている。ピンとくるものなら分野を問わず、なぜそれがいいのか仮説を立てて、自分なりの切り口で図っていく。このまま美術の知識が乏しさを武器にして、いつまでも学ぶ精神で挑戦すればいい。そうすればマイペースのまま、楽しく続けることができるだろう。